輝煌帝伝説第4話『悲しみを超えるものを、求めて!』

ムカラによって痛めつけられたリョウとセイジ。
責任を感じ、ボロボロになった彼らを救う為、
赤い花で薬を作るナリア。
純とナスティも彼女に協力しますが、ナリア達の思いもむなしく、
リョウ達は最早薬を飲む事すら難しい状態であった。

鎧世界に抗った事で疲弊したトウマとシュウの二人もまた、
眠り続けたまま……
彼らの死を待ちわびているのか、外にはハゲタカの群れが。
純はハゲタカに向かって炎を投げつけます。
トルーパーのお兄ちゃんは死なないと信じて。
悲しむ純……そんな純の目の前に、彼が、シンが現れたのだ。
泳いできたのかはたまた不思議な力でワープしてきたのか?
どちらにせよ、日本からアフリカまで遠路遥々……
シュウはなけなしの金叩いてやってきたのに、シンはタダで……
とま、そんな冗談はさて置き、
シンは苦しむリョウ達の為、鎧玉に祈りを込める。
シンの信の心に反応し、鎧玉が輝きだす。
その光を受けたリョウ達の額に、各々の心の文字が浮かび上がる。
するとそれまで苦しんでいた彼らの表情が穏やかに。
信の心が、そして鎧に秘められた戦い以外の力がリョウ達を救ったのだ。


シンの鎧玉には心の文字が見えない。
鎧が人の心から離れて行動を始めている証拠である。
ナリアはシン達にこれまでの経緯を話し始める。
タウラギ族は神に仕える部族として、
黒水晶の中に浮かび上がった黒い輝煌帝を崇めていた。
ナリアの一族は鎧を守る巫女として、
ムカラの一族は鎧を守る戦士として育ってきた。
鎧はナリア達を優しく包み込むように守ってきた……
が、突如異変が起こった。
黒い鎧が実体となり、邪悪な力を見せ始めたのだ。
人々は神が舞い降りたと喜んだが……
黒い鎧が出現した時期は……そう、
リョウ達が白い輝煌帝を呼び出した頃である。
白い輝煌帝と黒い輝煌帝は、言うなれば光と影。
白い鎧が出現した事で、黒い鎧もまた人間界へと現れた。
皮肉にも、リョウ達がアラゴを倒す為に呼び出した鎧が、
アラゴ以上の、新たな災いの種を齎したのだ。
思えばリョウ達の下に輝煌帝が現れたのも、
アラゴを倒す為の力を欲した心の隙を、
鎧世界につけ入れられたせいかもしれないな……
黒い鎧は白い鎧と戦うことをムカラに求めた。
ムカラの戦士としての血は、
その野望を受け入れてしまった……
鎧が人間界に何か影響を及ぼそうとしている。
鎧の暴走を止めなければとナスティは言うが、
その言葉に純は反論する。
鎧の暴走?お兄ちゃんたちは悪くない。
黒い鎧が勝手に戦いを仕掛けてきたんじゃないか!と。


一人佇むシンの下に、復活した4人が訪れる。
シンはリョウ達に、鎧には戦う以外の力が備わっていた。
だからこうしてまたみんなと会えたと述べる。
確かに、鎧があったからこそ、彼らの絆が生まれた。
そして鎧によって再びまた彼らは集結した。
鎧を悪として、存在全てを否定する事を辞めたシン。
そんなシンは、ある覚悟を持ってここにやってきた。
そこに突然白炎が現れる。
シンに対しての疑問と同じだが、
どうやってここまでやってきたのだろう?
やっぱり泳いで?なわけないか……
ワープだろうかなぁ……やっぱ。
白炎は、自らの体から黒炎王を分離させる。
それに呼応し、シンの体から水滸の鎧が現れる。
現れた鎧は独りでに歩き出し、
黒炎王と共に何処へと去ってしまう。
何故鎧を野放しに!?鎧の思い通りにさせようと言うのか?
シンの思いは唯一つ。
二つの輝煌帝を砕くことであった。
その為に……白い鎧を呼び出し破壊する為に、
黒炎王を通じ、ムカラの下に送ったのだ。
その言葉に、リョウ達も覚悟を決めた。
心を必要としない鎧……邪悪な力の暴走と見た。
我等サムライトルーパーとして避けられぬ宿命。
戦うことで生み出されるのは悲しみのみ。
しかしあえて望もう。
悲しみを超えるものを求めて!
悲しみを超えるものを求めて!
大切な事なので2回言いました。
戦いを終わらせる為に戦うという、
なんともまぁ、ジレンマですなぁ……


ナリアはムカラに、戦いを辞めるよう最後の懇願をしていた。
戦士としての戦いは、5人の勇敢な決断によって終わったと。
……ナリアの知らないところで、5人は戦う気満々ですけど(苦笑
まあ確かに、鎧を破壊する為の戦いであって、
ムカラの求める戦士としての戦いでは無いけれど。
この戦いは黒と白の鎧の力を求めあう戦い。
鎧は戦士としてのムカラを無視している、いい様に操られているだけだと。
だがここまで言ってもムカラは辞めようとはしない。
そんな彼に、ナリアはムカラは戦士ではないと失望してしまう。
ナリアの行動を見た部族の人々は、黒い鎧の計画が邪魔される事を恐れ、
純とナスティまでも抹殺しようとする。
二人を守る為自ら盾となった白炎。
純達は殺されはしなかったものの、牢屋に閉じ込められてしまうのであった。


黒炎王によって齎された水滸の鎧。
そしてリョウ達の下を離れた烈火、光輪、天空、金剛の鎧。
5つの鎧を揃えたムカラは、早速黒い輝煌帝を呼び出す。
それに呼応し、5つの鎧の力を吸収、
白水晶の中から、人間界へと実体化する白い輝煌帝。
鎧世界その物である二つの輝煌帝が、
遂に2体ともその姿を現す。無論、独りでに動き出して。
そこに待ってましたとトルーパー達が駆けつける。
応戦しようと襲い掛かるムカラであったが、
トルーパー達は彼と戦う気は勿論ない。
目的は一つ、輝煌帝の破壊である。
トルーパー達と対峙する白い輝煌帝。
嘗ては自分達の力となってくれた輝煌帝。
だが今はトルーパーに向けて凄まじい殺気を放つ、
まさに戦う為だけの邪悪な鎧として彼らの前に立ちはだかる。
邪悪な力が人間界に流れ出そうとしている……
鎧にこの世界を預けようとするのは勝手、
だが我々は心の無い鎧の暴走を見逃すわけにはいかん!
鎧世界の意思と真っ向から対峙するトルーパー達。
そんな彼らの目の前で、鎧世界が見せる地獄絵図が繰り広げられる。
太陽と月(?)が左右から重なり合い、皆既日食が起きる。
その太陽の炎に、鎧世界の意思を見るトルーパー達。
自分達の思い出……トルーパー達だけではない、
鎧世界によって全てが燃えていく……
何もかも奪おうというのか!?
人の歴史の中に戦いを与え、
戦いを与えられるのか!?
鎧との関わりによって!?


これ以上その関わりを続けるのは貴様等の勝手!
だが人の心は貴様達を求めん!
トルーパー達は鎧世界の意思を拒絶、
鎧との繋がりを断ち切る為、
カオスの残したヨロイギアに武装し、輝煌帝に立ち向かう!
いやー、5人同時武装シーンはいいねぇ……
なお、5人とも兜を脱いだ状態で武装してます。
だが輝煌帝の圧倒的な力の前に、
5人の力はまったく通用しない。
鎧世界そのものである輝煌帝に、
力で倒そうとしても敵う相手ではないと悟った5人。
心を一つに……
奴を倒すには、鎧にすら操る事ができない、
強い心をぶつけるしかない!
この戦いは5人一人一人の戦いではない。
人が人である為の戦いなのだ。
5人の心が一つになり、輝煌帝に取り付く。
その心に押さえつけられたのか、
白い鎧はその活動を止めた。
こうして輝煌帝との戦いは終わった。
……なんかあっけなかったね……
鎧の暴走を止めた、人の心の強さを見たムカラは、
今になってナリアの言っていた言葉の意味を知る。
だが時既に遅し、ムカラを襲う黒い影……
白い鎧の分まで頑張ると言わんばかりに、
ムカラを取り込み、戦いを続けようとする黒い鎧。
2つの輝煌帝を、鎧世界を打ち砕く為、
そして取り込まれたムカラを救い出す為、
仁・義・礼・智・信
5つの心を一つにし、白い輝煌帝に武装するリョウ。
輝煌帝武装シーン……今回で見納めです。
白と黒、二つの輝煌帝のガチンコ勝負が始まる。
が、純粋に力を振るう黒い鎧の方が力が強いのか、
白い鎧の最強の武器、剛烈剣があっさり砕かれてしまう。
それでも尚、烈火拳で戦い続けるリョウ。
激しく殴りあう白と黒の輝煌帝。
両者の兜が砕け散っていく。
そこへ、二人の戦いを辞めさせようと、
ナリアが危険を顧みず戦場へとやってくる。
だがこの戦い、人間が足を踏み入れていいレベルではなく……
二人の戦いの衝撃波によって、
一緒に駆けつけた白炎共々、消え去ってしまうナリア。
また一つ、尊い命が犠牲になってしまったと悲しむリョウ。
そして……
最愛の人、ナリアを失った事で、
ようやく戦いの虚しさを知ったムカラ……
その悲しみが、ムカラを遂に鎧の呪縛から解き放つ。
リョウ、シュウ、セイジ、トウマ、シン、そしてムカラ。
6人の心が、遂に二つの輝煌帝を対消滅させる。
こうして、輝煌帝……鎧世界の野望を打ち砕いたトルーパーとムカラ。
だが、失った命が戻ってくることは……
その時、奇跡が起こった。
天から一筋の光が地上に降り注ぐ。
その光の中から、5人のヨロイギアの姿が現れる。
そのヨロイギアに守られる形で、白炎が、
そしてナリアが姿を現す。
5人のヨロイギアが、輝煌帝の被害からナリア達を守った。
と言うことだろうか……
ヨロイギアは元々カオスが人の心を込めて作った鎧。
その心がこうして彼女らを救ったのだろうか。
シンの言っていた、戦う以外の力……か……
その可能性を見ないまま、トルーパー達は鎧を捨て去ったけど。
無事だったナリアの姿を見て、ほっとするムカラ。
ムカラの「ナリア」の一言で、輝煌帝伝説の幕は降ります。
と言うわけでまぁ、
”鎧伝”と言うのに、
最後の最後で鎧を捨て去る形となったトルーパー。
ホンマ一応販促アニメだったTV版では考えられない展開ですなー。
なんにしろ、鎧がなくなった事で、
5人もようやくトルーパーの使命から、
戦いの使命から解放される……


……のだろうか?はてさて……
心のヨロイは温かくはないさ
ならぬ
心のヨロイは甘くはないさと言うべきか……
次回からいよいよサムライトルーパー完結編、MESSAGEがスタート!
次回『解かっていた結末』


とま、輝煌帝伝説も終わったわけですが……
ここまで四魔将の鎧の話題
なし
……小説版だと描かれているのだろうか?
なんにしろ、
四魔将の鎧はMESSAGEでも触れられず……
鎧世界との関わり希薄すぎ……