輝煌帝伝説第2話『黒い輝煌帝』

日本から遠く離れた地に連れ去られたリョウとセイジ。
野生の動物がリョウ達を狙って目を光らす。
ここが何処なのか何も判らない二人は、
日が昇るのを待って行動する事に決めた。


その頃柳生家では、仲間がリョウ達を心配していた。
リョウ達が何処に連れ去られたのか?
黒い戦士の事を調べれば、二人の居場所が、
黒い輝煌帝の事が判るかもしれない
とのトウマの案にノリノリのシュウ。
早速ナスティに調べてもらうことにするが、
そんな仲間達の案に冷たい反論するシン。
自分達3人だけであの黒い戦士に勝てるのか?
リョウ達を助けに行けば黒い戦士と必ず戦うことになる。
そんなシンに対し、シュウは怒り、
あえて言わなかったことを口にする。
あの時シンが力を貸して輝煌帝を呼び出していれば、
こんな事にならなかったかもしれないと。
そしてシンの心中を、
戦うことを迷っている事をずばり言い当てる。
こうしてシュウに問い詰められた事で、
シンの迷いは確信に変わった。
自分はもう戦いたくないと。
仲間が傷つき、倒れていくところをもう見たくないと。
何故僕達が戦わなくちゃいけないのか?
シンの意見は尤もと言えば尤もかもしれない。
だが、正直
今更何を言っているんだ?と言いたくなる……
鎧を託されたときから戦うことは宿命付けられたというのに……
そんなに嫌ならば、最初から戦わなければいいものを何を今更。
しかし、考えれば怖い話ではある。
一度鎧を身に着ければ、戦い続ける宿命を負わされるなど……
そんなシンに、トウマは
俺達サムライトルーパーはカオスと出会ったときから、
鎧ある限り、平和の為に戦う事を運命付けられていると、
自分の境遇に逆ギレするシンを宥めようとするが、
キレたシンは、遂に仲間であるトウマに手を上げてしまう。
それを見たシュウはシンに殴りかかるが、
焼け石に水。シンはシュウにまで手を上げてしまう。
……戦うことが嫌いとか言っておきながら、
なんともまぁ……アグレッシブな行動を取る事……
純が仲裁に入って自分のした事に気づいたシンは、
柳生家から出て行ってしまう。
トウマは今のシンは冷静な判断ができないと、
自分自身で答えを見つけるしかないとそっとしておく事にした。


外に出て行ったシンは、近くの湖にやってきた。
そして水滸の鎧を呼び出すと……
なんと鎧を湖の中に捨ててしまった。
これで戦う宿命から逃れられると信じて……


一方日が昇り行動を開始したリョウ達。
セイジは黒い戦士の目的がリョウの輝煌帝だと推測する。
そんな二人の前に、例の黒い戦士が姿を現す。
その黒い戦士を後ろから見つめる謎の少女……
黒い戦士は二人を見つけるやいなやすぐさま攻撃を仕掛けてきた。
相変わらず人間とは思えないその力に、
アンダーギアのままの二人は軽くいなされる。
だが黒い戦士は二人にトドメを刺そうとしない。
まるで二人の実力を測るかのように。
リョウ達に、話にならない、武装して戦えと言わんばかりに挑発する。

舐められたままではいられない。二人はすぐさま武装するが、
前回武装しても押されていたのに……まして今は二人だけ。
黒い戦士のすさまじい攻撃力の前に、
二人のヨロイギアの兜は砕け散ってしまう。
ヨロイギアをこうもあっさりと破壊するとは……
再び戦おうと立ち上がるリョウであったが、
今度は胸に強烈なパンチを喰らい気絶してしまう。
拳一つでヨロイギアに皹を入れるとかもうね……
思ったんだが、アラゴ様の人間界支配の野望って、
トルーパー達居なくてもこの男一人で潰えそうだ……


再び柳生家。
シンの事で動揺したのか、二人は部屋に篭っていた。
シンの為に、わざと負ける芝居をしていたシュウ。
こういう所に、トルーパー達の心の繋がりが見えるが……
そんな中ナスティは一人必死に黒い戦士の情報を探していた。
だがおじい様の残したデータには黒い輝煌帝など、
今回の事件に関するデータはなかった……

純はバラバラになったトルーパーのお兄ちゃん達を心配する。
ナスティ純にそっとしておきましょうと言い聞かせる。
ニューヨークで撮影した(外伝の話ですね)、
みんなの集合写真を見つめながら……
外伝に出てこなかったはずの白炎が写っているのはご愛嬌!
まあ白炎の場合、その、なんだ、ワープ使えるからな!(ぇ

純はシュウ達の部屋にやってくる。
皆がバラバラに行動している事で、
みんな仲間じゃなくなったの?と不安を打ち明ける。
そんな事はないと否定するトウマ達であったが、
純は二人に、ならどうしてお姉ちゃんを手伝って、
リョウ兄ちゃん達を助けに行こうとしないの?
シン兄ちゃんも戻ってこないし……と泣き出す。
その姿を見て、自分達がシンの事で動揺し、
今何をすべきか忘れかけていたと反省する二人。
シンに注意したトウマが、リョウ達救出を後回しにしていた。
トウマも動揺していたってことだよなぁやっぱ。


気絶させた二人を何処かへと引きずってく男。
三人の戦いを見ていた少女は、
黒い戦士……ムカラと言う名の青年に、
それほどまでに戦いたいの?
これも黒い鎧の意思なの?と問う。
というわけで、前回のサブタイトル、
太陽のムカラは彼の事だったんですねぇ。
トルーパー達が名前の前に”烈火の”などとつけるように、
ムカラの場合”太陽の”が付くのでしょう。
ムカラ日本語しゃべらんけど。
話が逸れましたが、
少女の言葉にムカラは何も応えようとはしなかった……


トルーパー二人も交えて、
黒い戦士の情報を調べるナスティであったが、
流石のナスティもお手上げ状態であった。
柳生博士のデータが当てにならない以上、
他にヒントとなるものは……
肌が黒い事?だが黒人というだけでは……
ふと、純が黒い戦士が唱えた呪文にヒントがあるのではと閃く。
(忘れがちだけど)智将トウマの頭脳が冴え渡る。
黒い輝煌帝を呼び出す呪文をちゃっかり覚えていたトウマ。
柳生博士の知り合いの言語学者に協力を求め、
その言語が幻のタウラギ語であること、
リョウ達がその言語を使うアフリカ・タンザニアに居る事を突き止める。


アフリカ・タンザニアでは、
リョウ達の戦いを見つめていた少女、ナリアが、
捕まっていたリョウ達の下へやってくる。
リョウのほっぺを叩いて起こしたりと、結構大胆な娘さんだこと。
ナリアはリョウ達にここがタンザニアであること、
黒い戦士がムカラと言う青年である事、
古代の王国の流れを汲む自分達の部族。
その部族の選ばれし戦士であるムカラが、
黒水晶の鎧=黒い輝煌帝を身に付け、
自分達の部族を守る為に戦っていること。
黒い輝煌帝の最大の敵になるであろう白い輝煌帝を倒す為、
リョウ達をここに連れてきたのだと告げる。
そしてナリアは、白い鎧を纏うリョウに、ムカラと戦わないでとお願いする。
白い輝煌帝は自分ひとりの力では武装できない。
彼と戦うことはできない。
リョウはその事と伝えて欲しいとナリアに頼むが、
今のムカラは、自分達が神と崇める黒い鎧の意思に逆らう事ができない。

ムカラの戦いの儀式が終わろうとしている。
このままではナリアの願い虚しく、ムカラと戦うことになってしまう。
ナリアの協力を得て脱出を図るリョウ達。
何故輝煌帝がもう一つあるのか?
しかも古代の時代からアフリカに……と謎は明かされないまま、
見事逃げ出すことには成功したリョウ達とナリアであったが、
すぐにムカラに見つかってしまう。
逃げるのを諦め、武装する二人。
壊れた兜は修復されず、武装しても兜はありません。
生身の相手に気が引けるが、
二人は一気に勝負を付けるため、
双炎斬、雷光斬を同時にムカラに叩きこむ!
流石にムカラもこれで……

二人の思いを裏切るかのように、
平然と、二人に向かって歩み寄るムカラ……
黒い輝煌帝に選らばれた……いや、
取り付かれたムカラの前に、
最早リョウ達の鎧の力は及ばないのか!?
次回『走り始めた鎧』悲しみを、超えるものを求めて!
というわけでいよいよ次回、
サムライトルーパーの存在意義を否定しかねない事態が!?