第39話『輝け!五人の戦士達』

純とナスティからカユラが迦雄須一族であったこと。
そのカユラを助ける為、シュテンが死んでしまった事。
シュテンの死を知ったリョウの目から涙が零れる。
こんな戦い、早く終わらせなくては……
リョウはすぐさまアラゴとの決戦に向かう。
だがその行く手を相変わらずの物量作戦、妖邪兵が遮る。
中合流したシュウ、シンと共に、
馬に乗って妖邪兵を掻い潜り、アラゴの居る天守閣へと向かう。
うむ、ここにきてトルーパー=騎兵隊らしくなってきたぜ。


天守閣では、カユラとアラゴの戦いが続いていた。
錫杖に込められたカオス、そしてシュテンの怒りを受け、
巨大化したアラゴに立ち向かうカユラ。
アラゴを守らんと、
カユラに相変わらずの物量作戦妖邪兵が襲い掛かる。
その時、カユラに頼もしい(?)助っ人が現れた。
毒魔将ナーザ!幻魔将ラジュラ!闇魔将アヌビス!
アラゴを慕い続けた三魔将であったが、
自分達がただ利用されてきただけと知り、
今ここにアラゴに反旗を翻すこととなった。
……前回も言ったけど、
よくもまあアラゴを今まで信じてこれたな……
まあ妖邪に操られていたからなんだろうけどさ……
カユラが身に着けた鬼魔将の鎧と合わせ、
見方によっては初めて四魔将が力を合わせた瞬間である。
(まあカユラは魔将じゃないんだけど……)
第1部の頃は手柄を立てんと力を合わせる事もなく、
力を合わせようにも気づけばシュテンが正義に目覚めたりと、
四魔将が力を合わせる時なんてなかったよなぁ。

そして主役は俺たちだと言わんばかりに、
リョウ、シュウ、シンも駆けつける。


セイジ、トウマもまた、
白炎によって駆けつけた純達によって事情を聞かされ、
妖邪の舟に乗り急いで天守閣へ向かう。
妖邪界の上空に見える怪しげな皆既日食
光輪剣によって、それが人間界へと通じるものだと気づくセイジ。
皆既日食の二つの太陽が全てが重なり、地霊衆が道を開くとき、
人間界と妖邪界が一つになってしまう。
既に人間界に妖邪門が現れ、妖邪達の進行は始まっている。
このままではアラゴの野望が達成されてしまう。
果たしてその野望を阻止することができるのか!?


戦いが続く天守閣。アラゴは炎を吐いて攻撃するが、
その炎は逆に烈火の鎧を強くする。
炎を纏ったリョウの反撃の双炎斬を受け、
アラゴの体にも炎が。
文字通り燃える二人の対決……
って、アラゴ様何堀に落ちて火を消してるんですか!
力を付けた烈火を賞賛、勧誘するアラゴ。
リョウはそんなふざけた事を言い出すアラゴへの怒りをあらわにする。
そんなリョウを止めるカユラ。
あのままアラゴの挑発に乗って、
アラゴが登る人柱に近づいてしまったら、
カユラのように妖邪に取り込まれてしまったかもしれないのだ。
しかし……アラゴが人柱に登る様は……まるでキングコング(苦笑
人柱の頂上に登ったアラゴが語る。
この世に人間が現れた時、
その心の闇が生んだのがこの妖邪界であると。
人と人とが憎しみあう心が蓄積し、
生まれた怨念の世界となった妖邪界。
その妖邪界の帝王、アラゴの野望が今……

アラゴが印を結んだその時、人柱が人間界に現れる。
遂に人間界と妖邪界が繋がってしまったのだ。
その衝撃で吹き飛ばされるトルーパー達。
決戦の舞台は人間界へと移る……


新宿(ホントよく狙われるな)に現れたアラゴは、
人間達に自分が救世主であると、人間界の王であると宣言する。
四魔将達を騙したときの様に、
自分に従えば、永遠の命と全ての願いを満たすという餌をちらつかせて。
勿論アラゴがそんな優しいはずもなく。
妖邪界と一つになった影響か、
煩悩京のそれと同じく金になってしまった建物。
その建物の瓦礫は云わば金塊。
落ちてきた金塊を見た人々は、心の内の欲望を見せ始める。
その欲望が、自分達を苦しめる妖邪の力になるとも知らずに……
事実を知る純が、人々に必死に呼びかけるが、
ビルの屋上からでは聞こえないというか、誰も耳をかそうとしない。
地霊衆の姿すら見えない、妖邪の存在を知らない普通の人間故、
仕方ないといえば仕方ないのだが、なんとも皮肉なシーンである。
自分で自分達の首を絞めようとしているのだから。
しかし、何で純は普通に地霊衆を見れるのだろう?
やはり勾玉に選ばれるほどの清い心を持っているからだろうか?
アラゴを追って、5人のサムライトルーパーも人間界に現れる。
……あれ!?カユラと三魔将は……あれれ!?
妖邪界に残って妖邪兵達を片付けているのかもしれませんが、
あれだけ盛り上げておいて決戦の場に来られないとは……
5人が追ってくる事などはなから承知のアラゴ。
あえて5人を生かしておいたのは、5人を僕にしようとしていたから。
地霊衆によって動きを封じられてしまうトルーパー。
地霊衆って意外と強いよね……ホント意外に。
セイジ達はこの状況を打破するため、輝煌帝の鎧を呼び出そうとする。
ここで力を使ったら仲間達が人柱に取り込まれてしまうのでは!?
と心配するリョウだが、このままでは埒が明かないのも事実。
輝煌帝に武装したリョウは、烈火拳の力で地霊衆の力をかき消すばかりか、
超弾動烈火拳で地霊衆の長バダモンを一撃の下に葬り去る。
バダモン……あっさりとしたラストだったな……
4人の仲間も無事人柱に取り込まれることもなく、
リョウの心配は杞憂に終わった。さあ、いよいよアラゴとの一騎打ちだ。
互いに一歩も引かない戦いを見せるリョウとアラゴ。
……ってあれ?アラゴ様さっきよりちょっと小さくなってないかい?
それともリョウが大きくなったのだろうか……
OP映像と同じ対比(つーかOP映像の使いまわし)で、鍔競り合う二人。
リョウはトドメと必殺の超弾動閃煌斬を放つ!
しかし、人々の欲望が力を与えてしまったか
アラゴはなんと、必殺の超弾動閃煌斬を弾き返してしまった。
正直ここまで強いなら、輝煌帝に固執する必要がないように思えるが、
リョウに勝利したアラゴは、
人間界支配の為、輝煌帝の鎧を手に入れんとする。
リョウもこれ以上戦ってはみんなやられてしまうと、
無抵抗のまま吸収されようとする……
第一部ラストといい、ちょっと諦め早すぎないか!?
このままアラゴの勝利となってしまうのか!?
その時リョウの仁の心がアラゴの妖邪力を遮る。
リョウはまだ諦めては居なかったのだ。
力だけではアラゴには勝てない……
今こそ第二部の修行の成果を見せるとき。
リョウはあえてアラゴに輝煌帝を吸収させる。
自分自身と共に。
念願の輝煌帝の鎧を取り込んだアラゴであったが、
突如アラゴは苦しみだす。
リョウの仁の心……アラゴが嫌がる正義の心が、
アラゴを内側から押さえ込む。
リョウは残った4人のトルーパー達に、自分ごとアラゴを討ってくれと頼む。
第一部では4人がアラゴを内側から押さえ込み、
リョウにトドメを頼みました。それと逆のパターンですね。
第一部で自分達がやった事を今度はリョウが。
そんなリョウの思いに応える為、
涙を飲んでリョウごとアラゴを切り裂く4人。
シンがちょっと微笑んでいたのは忘れてください。使いまわしの弊害です。
遂に……遂に妖邪帝王アラゴを倒したのだ!
輝煌帝という巨大な力を以ってしても倒せなかったアラゴ。
そのアラゴを、自らの力で倒したトルーパー達。
第二部でカオスが夢で告げたように、
力だけではアラゴは倒せなかったということであろう。
その為にリョウが犠牲になってしまったが……
だが、バッドエンドでは終わらせない。
リョウ兄ちゃんに死んでほしくない。
そんな純の祈りに応え、命の勾玉が輝きだす。
勾玉からアラゴに向かって光が力を与えたか、
リョウはアラゴの中から脱出する事に成功する。
そしてアラゴは完全に消滅した。
妖邪を倒した事で、人間界と妖邪界は再び二つの世界に別れ、
人々も欲望から目を覚ますこととなった。

戦いを終えたトルーパー達は、兜を脱ぎ天高く放り上げる。
戦いを終え、鎧を脱いだトルーパーは、
純達と一緒に命の勾玉をボール代わりにしてキャッチボールをする。
第一部のEDの映像の使いまわしなんだが、
勝利の鍵にこんな罰当たりな事を……
そんなんだからOVAでは力を貸してくれなかったんだよ!まったく。
でま、
アラゴとの最後の戦いに事実上欠席していたカユラと三魔将はというと……
いやもうホントね、せめて迦雄須一族であるカユラは参加しようよと(ry
カユラと三魔将は、自分達は過去の人間だからと人間界に留まらず、
妖邪界をより良い世界にする為煩悩京へと帰っていった。

こうして、人間と妖邪の戦いは”一先ず”終わりを告げた。
そう、一先ず……
人の心の善と悪との戦いは終わったわけではない。
再び悪の手が人間界に伸びるとき、
サムライトルーパーも再び現れるであろう。


というわけで、
次回鎧伝サムライトルーパー外伝『鎧戦士、再び』
俺の心をヨロイが走る!